上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

●いや、常にそうとは限らないんですね、これが・・・。


●結論からズバリ言いましょう(笑)。

 相手方に義務違反があった場合、
単純に契約解除することで逆にこっちが困っちゃう場合がありますので、
契約上一定の手当てをしておく必要があります。


●では、どのような場合にこっちが困っちゃうのか。

 典型的には、合弁契約を締結している場合で、こっちが少数株主の場合ですね。

 例えば、今ここで、AさんとBさんが共同で、合弁会社を作っているとします。
 で、この合弁会社は普通株式100株を発行しており、
そのうち80株をAさんが、20株をBさんがそれぞれ保有しているとしましょう。
 

●この場合、会社法上の原則だけでいけば、
 Aさんは一人で、株主総会の特別決議を成立させることが可能ですよね?
 言い換えれば、会社法上の原則だけでいけば、
Aさんは一人で、合弁会社について合併なり事業譲渡なり重要事項を決められちゃうんです。

 でも、それじゃBさんは困りますよね。
 AさんとBさんは、お互いに協力していこうってことで、合弁会社を作ったんです。
 それなのに、Aさんだけの意向で、合弁会社の重要事項を決められちゃう。
 それはやはりまずいでしょう、と。
 
 もちろん、AさんとBさんとの間に信頼関係があれば、
Aさんは、そんなことしないのかもしれませんね。
 でも、Bさんとしては、それだけでは心許ないですよね。

 そこで登場するのが、合弁契約です。
 AさんとBさんとの間で、
例えば、合弁会社が合併なり事業譲渡なり重要な事項を決定する場合には、
会社法上における株主総会の特別決議のみならず、Bさんの同意まで必要です、と。
そう合弁契約で決めておくことで、
少数株主であるBさんの意向を反映できるようにしておきます。


●このような場面で、Aさんが合弁契約上の義務に違反しました。
 その場合にBさんが合弁契約を単純に解除したらどうなりますか?

 Bさん、合弁契約上の同意権を失っちゃいますよね?
 つまり、会社法上の原則に戻っちゃうんですね。
 だから、Aさんは一人で、
合弁会社について合併なり事業譲渡なり重要事項を決められちゃうんです。
 
 で、Bさんは、その合弁会社について、株主として残ったままです。
 非公開会社ですし少数株主持ち分ですから、
流動性もなく、その株式を処分することも難しいでしょうね。

 これは困りますよね。
 結局、単純に解除しても、Bさんの救済にはならないんです。
 

●ですから、このような場面では、
合弁契約上において、一定の手当てをしておく必要があるんです。

 例えば、Aさんに義務違反があった場合には、

・BさんはAさんに対して、Bさんの保有する株式をAさんが買い取れと要求できる。
 その場合の買取り価格は、一定の計算式で導かれる公正価値とする。

・BさんはAさんに対して、Aさんの保有する株式をBさんに売れと要求できる。
 その場合の売却価格は、一定の計算式で導かれる公正価値の3分の2とする。

などと定めておくんですね。

 まぁ、ここの手当ての仕方は、事案によって色々とバリエーションがあります。


●以上で、本日のツボはおしまい。
 やっぱり、意外に長くなっちゃいました・・・(笑)。


(2008年1月2日記)
関連記事
Secret

TrackBackURL
→http://bookaholiclawyer.blog18.fc2.com/tb.php/2-7097d397
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。