上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

●いえいえ、「されどスケジューリング!」です。


●スケジューリングっていうと、

 「何か瑣末で面倒だなぁ~」、と。

 まぁ、その気持ちはわかります(笑)。

 ただ、
このスケジューリングってのは、下手すると、
株主総会のやり直しとか、効力発生日の延期とか、
はたまた最近は、「お腹いっぱい?」というM&Aのツボでも書いたように、
決して無視できない額の課徴金の支払いにもつながりかねない、
実は背筋が凍るほど怖い業務でもあります。

 さてさて、そんなこんななスケジューリングに関して、
本日のツボでは、実務上、「ヒヤリハット」が生じやすい点を、
徒然なるままに、思いついた限りで、書いてみようかな、と。


●まずは、期間の数え方。

 特に合併等における債権者異議申述期間などについて、
ギリギリでスケジュールを組む時に注意して欲しいのは、
その期間末日予定日が休日になっちゃってないかという点ですね。

 具体的に言うと、
上記の債権者異議申述期間であれば、
法律上、最低、「1か月」は必要とされてます。

 で、この「1か月」の数え方は、
原則として、起算日からみて、翌月における応答日の前日までとなりますね。

 例えば、5月11日に債権者への合併等公告を打つ場合、
5月12日(起算日)からみて、翌月の6月における応答日である12日の前日、
つまり、ここでは6月11日(木)なんですが、
同日が終わると、晴れて「1か月」が経過し、債権者異議申述期間の終了、ということに。

 でもね、
例えば、5月14日に債権者への合併等公告を打つ場合、
5月15日(起算日)からみて、翌月の6月における応答日である15日の前日、
つまり、ここでは6月14日(日)になりますが、
その日が終わると、晴れて「1か月」が経過で、債権者異議申述期間の終了か、というと、
そうじゃないんですよ、と。
 その場合、末日が休日になってますので、例外ルールの適用となり、
翌営業日の6月15日(月)に、晴れて「1か月」が経過したと言えるんですね。

 以上の点は、気を抜いたり、スケジュールを何度も修正したりした時には、
結構、間違いやすい点なので要注意です。
 慣れれば、弁護士でなくてもチェックできるはずですので、
弁護士任せにせずに、念のため確認しておくことが大事ですね。

 ちなみに、
以上の期間の数え方についての一般的なルールは、
どこに載ってるかというと、
会社法じゃないですよ。
 民法です。民法138条以下。


●次に、公告関係。

 まずは、公告方法の変更が必要ないか?という点。

 具体的には、
非上場会社の場合、定款上、公告方法は官報とされてることが少なくないですが、
合併等における債権者への個別催告を省略するためには、
定款上の公告方法を、官報以外に変更する必要があります。

 次に、公告の枠取り(電子広告の場合は調査依頼)の点。

 これは、上場会社、非上場会社ともに問題となりますが、
官報であれば原則5営業日前、
日刊新聞であれば通常2、3日前、
電子広告であれば原則4営業日前、
それぞれまでに、公告の枠取り等が必要になります(必要日数は都度確認を)。
 これらも、ちゃんとスケジュールに盛り込まれてるか、チェックを。

 ちなみに、非上場会社の場合、
決算公告をやってないことが多いのですが、
債権者への合併等公告において、決算公告をリファーする必要があるので、
通常は、事前に決算公告をやる必要があります。
 この決算公告、通常、少し枠が大きくなりますので、
上記よりも余裕を見て枠取りする必要があるので注意。
 特に官報の場合、10営業日位かかるはずです。 

 あ、後、電子公告について、
調査依頼をそもそも忘れてたという例も、
過去に実際あったようですので注意を。
 登記が必要な行為の場合、調査結果報告書が登記添付書類です。

 
●お次は、関係各所への事前相談。

 外資系かどうかを問わず、日本人らしく(笑)、
関係機関(財務局を含めた担当官庁や証券取引所など)への事前お伺いを忘れずに。
 つまり、それらもスケジュールに盛り込まれてるか、チェックを。

 例えば、TOBなら、
開始日の原則2週間前までに財務局と事前相談をする必要がありますよね。 
 証券取引所とも、同じタイミングぐらいで、事前相談をする必要があります。
 
 この他、いわゆる「お上」系じゃなくて、最近注意すべきなのは、
ISSなどの議決権行使助言機関への事前お伺いですね。 
 ちなみに、招集通知を、法定期限どおり「中2週間」とかで送付すると、
一定の議案については自動的に否決推奨とかになっちゃうようですから、要注意。

 
●お次は、プレスリリースや臨時報告書についての注意点。

 プレスと臨報の提出事由って、
まぁ、それなりに似てるんですが、全く一緒じゃないですからね。
 例えば、
臨報では、主要株主の異動のみだけど、
プレスでは、主要株主の異動のみならず筆頭株主の異動も提出事由とかね。

 後、それぞれの提出のタイミングも微妙に違いますよ。
 例えば、
臨報では、特定子会社の異動が実際に生じた時(株式譲渡の実行日とか)に提出だけど、
プレスでは、子会社の異動が生じるような機関決定があったとき(契約締結日とか)に提出。

 その他、企業の側からすると一つの行為をやっているように思ってても、
その行為が、プレスと臨報の提出事由からするとね、
複数の事由に該当するということが少なからずあるので要注意ですね。
 例えば、会社分割を行うことによって、
会社分割に関する提出事由のほか、
子会社の異動に関する提出事由に該当するとかね。


●お次は、金商法関連の各種提出書類のチェック。

 まぁ、
組織再編でSRS?」や「組織再編でSRS? -return-」というM&Aのツボでも述べた、
組織再編SRSの要否とかは忘れずにチェックされてるでしょうが、
例えば、SRSを回避できたとしても、
それに代わる有価証券通知書とか臨報とかを出さないといけないことはよくあるので、
この点も、スケジュール上何も記載がなければ、念のため確認を。

 その他、臨報は上で述べましたが、
大量保有報告書とか主要株主売買報告書あたりも忘れてないか要チェック。


●最後は、特別法関係の点。

 主なものとして挙げられるべきは、独禁法とか外為法あたりですかね。

 まず、独禁法については、
いわゆる「事前相談」をしなければならない企業結合であれば、
第1次審査とか第2次審査の公取回答期限(前者:原則30日・後者:原則90日)は、
必要な資料が全て公取に提出されてから初めて起算されることに注意を。
 単に「最初の相談日から30日あれば回答出る」とか思ってたら、大間違い。
 また、「事前相談」をせずに、単に事前届出をする場合も、
企業結合の待機期間は、届出受理から起算ですからね。
 つまり、届出が受理される前に、
届出書の記載振りについて色々と公取との間でやり取りがあることも少なくないので、
余裕を持って届出書の提出を行ったり事前照会を行ったりするように。

 次に、外為法については、
もう日付も変わったので詳細な説明は止めときますが(笑)、
単に外国法人や非居住者が取引に関わっていないというだけで、
対内直投の報告書が不要になるわけではないですからね。
 いわゆる「みなし外国投資家」に該当しないかどうかのチェックが必要です。

 その他にも業法上の手続きが必要とならないか要確認。
 例えば、金融商品取引業者の場合には、
合併等で特別の手続きがあったりもします。


●本日のツボは、ここまで。

 まぁ、上記の点以外にも、実際には、
事前備置書類のアップデートとか、色々と面倒な注意点が盛り沢山ですね。


(2009年5月11日記)
関連記事
Secret

TrackBackURL
→http://bookaholiclawyer.blog18.fc2.com/tb.php/47-260effbd
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。