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●はい、これで締めとします、「総会祭り」。


●3月下旬ころから続けてきた「総会祭り」。

 ホントは他にももっと色々なテーマを書こうかなとも思ってたんですが、
諸般の事情を考慮し(笑)、今回のツボで打ち止めとします。

 そんな「総会祭り」の締めとなる本日のツボは、
想定問答集の作成をはじめとする質疑応答部分への準備について。


●まずは役割分担。

 「必要なのは『3つの勇気』?」というツボでも述べたとおり、
議長さんお一人で質疑応答に一から十まで対応しようとするのは、
個人的には、絶対におススメしません。
 どんなに優秀な方であっても、能力に限界がありますからね。
 不正確/不適当な回答をしてしまう可能性が高まってしまいます。
 ただでさえ、事前に完璧な準備は難しいところなのですから、
一人ではなく複数人で対応する体制を整えて、心に余裕を持てるようにしましょう。
 なので、
質問の答弁は基本的に後ろの担当役員に振る形にすることにして、
あらかじめ、その役割分担を決めておきましょうね。

 ちなみに、
そのように答弁を担当役員に振る際なんですが、 
株主から特に聞かれたような場合を除き、
議長による答弁者指定の理由を逐一説明する必要はありません。
 もちろん、
株主から特に聞かれた場合であっても、
法的に厳密に言うと答弁者指定の理由を説明する必要はないと思うんだけど、
そこは、IRの観点からすると、何も説明しないのは宜しくないのかも。

 それと、
株主から議長の直接答弁を求められた場合には、

 「まず担当役員に概要を説明させた上で、私が答える形にします」、と、

そのように丁寧に言ってあげてから、
まず基本的な部分を後ろの担当役員に答弁させた上、
その後に議長が熱い思いを一言・二言付け加えてあげることも、
IR重視の現代総会では検討に値しますかね。
 もちろん、ホントに自信があれば、
議長さんが直で答弁しても良いとは思いますが、
その後、毎回、直接答弁を求められる可能性も無くはないですよね…。


●次に回答内容。

 少し雲をつかむようなトコロもあるので、
できるだけ外延を画する方向で考えることになるわけですが、
これはまず第一には説明義務の範囲の問題になってくるわけですね。

 説明義務の範囲については、
今回の総会で株主に送付する書面等に記載された内容を、
それぞれ質問があった際に噛み砕いて説明してあげる程度。

 で、昔はね、
このような説明義務の範囲の議論だけで話が終わってたんですが、
最近は「IR総会」ということで、
むしろ説明義務の範囲を超えて説明する場面も増えてきました。
 そうすると、結局また、
どこらへんに外延があるのかわからなくなって、
雲をつかむような話に逆戻りしちゃいそうなんですが、
そこはやはり日本人らしく、

 「迷ったら消去法!」、と。

 つまり、
絶対に説明しちゃいけないことだけを先に固めてポイしちゃう、と。

 で、
ここでの「絶対に説明しちゃいけないこと」って何か?というと、
だいたい以下の4つぐらいに絞られるのかな、と。

 ①未公表のインサイダー情報
 ②営業秘密その他の機密情報
 ③個人情報その他プライバシーに関する情報
 ④訴訟その他の紛争に関する情報

 ちなみに、
想定問答集の回答を用意する段階では、
「調査を要するので回答拒否」という回答案はできるだけ避けましょうね。
 「調査を要するので」という回答をした場合、
たとえ合理的な理由が存在し得る場合であったとしても、
株主から見ると会社の準備不足のように見えて印象悪いですし、
株主から「何で調査してないんだ!」とか二の矢三の矢が飛んでくる可能性もあるので、
なるべく他の上手い理由とか答え方とかを探しましょう。たいてい見つかるはず。
 
 後、
このような会社回答の外延についての考え方というのは、
別に総会の場面だけに限られるものではないですからね。
 普段、株主からの問い合わせに対応する場合も、
基本的には同様に消去法の発想で外延を画しておけば足ります。
 なお、特に米国では、
一部の株主についてだけ、より充実した情報開示を行うことについて、
色々と議論が蓄積・確立されてきているようですが、
日本ではまだ、さほど神経質になる必要はないような…。


●最後に想定問答集の回答部分の作り方。

 主な作り方のパターンとしては、一応、以下の2つかな。

 ①そのまま読み上げ可能な形式
 ②回答ポイントの箇条書き形式

 最近は「IR総会」という標語の下、
株主の質問に真正面から答えることを重視するということで、
①ではなく②の形式で作成する会社も増えているように聞いてますが、
個人的には②の形式のみで統一して作成するというのは余りおススメしませんね。

 やはり、
実際に答弁する際には、頭に血が上って真っ白になる可能性もなくはないので、
そういう場合にもなんとか対応できる余地を残すためにも、
基本的には①の形式で作っておくべきだと思います。

 その上で、
特に重要性の高い質問(例えば役員の独立性とか利益相反に関連する質問)については、
①の形式での回答案の欄外において、
回答ポイントと説明禁止事項の箇条書きも入れておく、と。
 もちろん、
ここでいう回答ポイントというのは、
説明義務の範囲をカバーしたものになるように、
事前に事務局で整えておくのですよ。
 そうしておけば、
担当役員が回答している間に、
議長さんは回答ポイントを見ながら説明漏れの有無をチェックできるし、
仮に漏れていれば、その部分を、担当役員の回答が終わった後で追加できる、と。
 また、
議長さんが担当役員の回答が終わった後で自らの個性を発揮しようとする際にも、
事前に説明禁止事項の箇条書きが目に入るので、一定の歯止めがかかり得る、と。


●本日のツボは、ここまで。

 いやぁ、ようやく終わりました。
 ホントに予想外に多くのアクセスをいただき、ありがとうございます!

 ちなみにですが、
このご時世でも、何故かやはり、
提案したら却って不利?」とか「シンプル・イズ・ザ・ベスト?」とか、
株主提案がらみのツボがダントツで人気があるのですよね。
 特に後者なんてのは相当マニアックなんですけどねぇ(笑)。
 いや、自分で書いてて何ですがね…。


(2011年4月13日記)
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