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●いやいや、そんな簡単に諦めない方がよいですよ(笑)。


●既にご存知の方も多いかと思いますが、
昨年(2007年)の3月、企業結合審査ガイドラインがまた改定されました。
 けっこう注目に値する改定事項が多く含まれてたんです。

 今日は、そんな企業結合審査ガイドラインについて、
総論的なお話をしたいと思います。


●まずは、誤解している方もいらっしゃるようなので、いちおう申し上げておくと、
この企業結合審査ガイドラインは、
あくまでガイドライン、つまりは、行政の考え方を示しただけでして、
決して法律そのものではないんですね。
 この発想は、そもそも論として、けっこう大事です。押さえておきましょう。

 でも、です。
独禁法それ自体は、例えば、
一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる企業結合はダメよ、と、
そのように言ってるだけなんですね。
 だから、これだけじゃ、よくわからんのです。

 で、結局、
そのような独禁法の規定を噛み砕いたものとしての企業結合審査ガイドラインが、
事実上、法律と同じような位置づけで機能している、と。
 これが、まぁ、企業結合審査の現状なんじゃないでしょうか。


●さてさて、そんな企業結合審査ガイドラインですが、
これが初めて制定されたのは1980年にまで遡ります。

 この時代の企業結合審査ガイドラインでは、
まさに市場におけるシェアと順位の点が中心的な審査項目とされていて、
特に企業結合後の市場シェアが25%以上かどうか、
これが重点的に審査をするかどうかのメルクマールの一つとされてました。

 このような基準の下で、
企業結合審査と言えば、市場シェアだ、と、
で、25%は超えてないかな?、超えていたら相当ヤバいよ、と、
ましてや50%なんて超えていたら、それはもうアウトだろうよ、と(笑)。
 あくまでザックリと言った場合ということですが、
まぁ、そんな発想が何となく共有されていた時代がありました。

 で、そんな時代が結構、長く続いたんですね。
 だいたい20年近くは続いていたと言ってよいのかもしれません。
 
 その後、企業結合審査ガイドラインは、
1998年、2004年、それから昨年(2007年)に大きな改定があったのですが、
そのような改定がなされた後にも、まだ世の中には、
昔の時代の記憶が深く刻まれているようなのですね。

 なので、
 
 「シェアが高いからダメ?」

 そういう相談が寄せられることになるんです。


●別に、現在のガイドラインでは、
企業結合後の市場シェアなんて全く意味ありません、と、
そう言ってるのではありません。
 
 そうではなくて、現在のガイドラインでも、
確かに市場シェアやそれを基にして計算される一定の指数を見られます、と。
 でも、多くの案件で、市場シェアだけでは結論は出てないんです、と。
 たとえ企業結合後の市場シェアが50%を超えているものでも、
最近は、だいたい6割から7割くらいの確率で、認められているんですよ、と。
 そのことを知ってもらいたいんですね。
 
 例えば、企業結合後の市場シェアが50%を超えることになる場合でも、
シェアにして10%前後の輸入が認められて、今後も増加傾向にあるとか、
そういう市場シェア以外の要因を理由として認められた例が現に複数存在するんです。

 むしろ議論は、潜在的な輸入圧力をどのように評価するのか?、とか、
その具体的な基準はどういうものであるべきかなのか?、とか、
そのように先へ先へと既に進んでいるわけでして、
例えば、昨年の企業結合審査ガイドラインの改正も、
そのような議論を一部、取り込んだものなわけですね。


●ですから、企業結合審査も、
特にグローバル化した競争環境やスピードの早まった技術革新の状況などを踏まえて、
かなり進んできているんですよ、と。

 だから、市場シェアが高いからと言って、簡単に諦めちゃダメなんです(笑)。
 ホントにもったいないですよ。


●本日のツボはこれでおしまい。
 やっぱ平日に書くのは大変です(笑)。


(2008年1月8日記)
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