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●秘密保持契約(CA)について、軽く一言二言。


●んーと、
最近、異常にアクセスが増えてまして、
ちゃんと更新しないと怒られちゃう雰囲気なのですが(笑)、
なかなか季節的に忙しい時期でして、
かなり心が挫けそうな感じなのです。

 ということで(?)、
本日のツボは、CAについて軽く一言二言で。
 ちなみに、
ここで言う「CA」ってのは、
Cabin Attendantじゃなくて、
Confidentiality Agreementのことね。


●えっと、
まずは基本的なトコロから。

 モノの本を見ると、
開示・漏洩の禁止だけじゃなくて、
目的外利用の禁止を忘れないように、とか、
許諾開示範囲の中に、
弁護士・会計士等だけでなくて、
フィナンシャル・アドバイザー(FA)も明確に入れておく、とか、
まぁ、細かい注意事項が色々ありますわね。

 こういうのってのは、
未だに意外と落ちてることが結構あるので、
せめてこの部分ぐらいは法務部だけで回せるようになりたいですねぇ。


●ただね、
私の言ってる基本的なトコロってのは、
そういう細かい注意事項じゃなくて、

 「お宅様はドッチの立場に立ってCAを締結するのか?」、と。

 つまり、
情報開示する側か、情報開示を受ける側か、
お互いに情報開示し合うとしても、よりドッチの側に傾いてるのか、
これによってCAの望ましい内容も変わりますよね、と。

 典型的には、
CAの対象となる秘密情報の特定方法ですかね。

 もちろん、
情報開示する側からすると、
出来るだけ広くカバーしたいもんで、
開示した情報は原則すべて!という感じですよね。
 他方で、
情報開示を受ける側からすると、
口頭で提供されたものは除外で、
情報媒体に秘密と明示されたモノに限って欲しいなぁ、と。

 まぁ、
ここの部分は、
開示態様とかに応じて、
実務的に落とし所を考えていくしかないわけですけどね。

 例えば、
一回か二回ポッキリとかタイミングが予め特定されてて、
主に書面での開示しか想定されてないような場合には、
口頭提供除外で、書面に秘密と明示されたモノに限ることでもいいわけね。
 だけど、
前回のツボで書いたDDの場合なんてのが典型的ですが、
何度も適宜のタイミングで情報開示が行われたり、
必要に応じて担当者のインタビューが行われたり、とか。
 そういう場合ってのは、まぁ、
常に秘密と明示なんて実務的に耐えられんだろうし、
口頭提供除外ってのも明らかにナンセンスですよね。


●で、
そろそろ本題。

 CAでよく見るのが、
裁判所その他の政府機関の命令に基づき開示を要求された場合、
当該政府機関に対して必要最小限の範囲で秘密情報を開示しても良いよ、とか。

 この条項、
サラッと通り過ぎちゃう方が多いんですけど、
結構、CAのキモの部分なんですよね。

 んで、
情報開示をする側から見て、よく間違ってるのが、
秘密情報の範囲から一般的に除外しちゃってるモノ。
 つまり、
通常、秘密情報の範囲からは、
公知情報とかを一般的に除外すると思いますが、
そのような公知情報と並列する形でね、
裁判所の命令に基づき開示を要求された情報とか言って、
これを秘密情報の範囲から一般的に除外しちゃってるのね。
 こんなことしちゃうと、
その開示要求された情報については、
裁判所だけでなく誰にでも開示しても良いの?、とか、
目的外利用をしちゃっても良いの?、とか、
一回要求されたら後は常に秘密情報から除外なの?、とか、
テクニカルに詰めると色々とマズくなっちゃうんですよね。
 なので、
秘密情報の範囲から一般的に除外する形ではなくて、
開示・漏洩の禁止の例外として冒頭に述べたような形で規定しないといけない。

 それから、
情報開示を受ける側で気を付けるべき点としては、
別に裁判所とか政府機関からワザワザ命令により要求されなくたって、
法令で開示が義務付けられてるなら、
それで開示できるようにしてもらわなきゃね。
 後、
政府機関や法令だけでなくて、
金融商品取引所や上場規則なんかも含める必要あるよね。


●でね、
そういう細かいのじゃなくて、もっと大事なのは、
裁判所等の「命令」に基づき開示要求された場合だけでホントに良いの?、と。

 つまり、
裁判所の「命令」が無くても、
合理的な根拠などを以って「要求」された場合、
開示できるようにしなくて良いの?、と。

 これは情報開示を受ける側で特に気を付けるべき問題ね。

 この問題ってのは、
特に非訟手続の場合にハッキリと生じるんですよね。
 非訟手続ってのは、
商事事件で言っちゃえば、
典型的には株式買取請求に関する株式買取価格決定手続とか。

 この場合ってね、
裁判所の権限として文書提出命令とか無いんですよ。
 もちろん、
法令上に文書提出義務とかも無い。
 そうすると、
さっきのように、
裁判所の「命令」に基づき要求された場合しか開示できないとすると、
非訟手続の中では開示できる場合は無くなっちゃうんじゃないの?、と。

 これ、
困らない?困るでしょ?

 敢えて特定しないけど(笑)、
世の中には、イザってぇ時に、
非訟手続で出すのを想定されてる書面とかってのがあるんですが、
その書面に関するCAで「命令」がないと出せないとか、
文字面ではそうなっちゃってるのが結構あるんですよねぇ。

 「だったら、その書面もらう意味ないじゃん?」、と。

 そういうことにもナリかねんわけですな…。

 もちろん、
上記のような場面で、
裁判所からワザワザ「要求」が無くても、
開示できるような建付けに出来るんなら尚良し。


●この他、
情報開示を受ける側からすると、
秘密情報の返還を求められた場合には、
返還でなく廃棄で対応できるようにしたいなぁ。
 一方で、
情報開示する側では、
廃棄でOKとするにしても、
廃棄証明を出してもらうようにしたいね。

 後は、
日本法の下でなら、
CA違反の場合の差止請求の可能性を確認させることに、
まぁ、どこまで意味があるのかなぁ?、と。
 米国法の下でなら、
もちろんコダワる意味もありますけどね。


●本日のツボは、ここまで。

 えっと、
読者の方から御希望がありまして、
TwitterとFacebook関係のボタンを追加してます。
 イマイチ、
まだ使い方とか効果とか、
恥ずかしながら、よく分かってないんですが、
とりあえず御入り用な方は使って下さいませ。


(2011年6月13日記)
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