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●意外に(!?)頑張っておられる独立役員さんへのエールの意味も込めて。


●MBO、
これは説明不要かもしれませんが、
Management Buy Outの略語なわけですね。
 私自身は、その立場上(笑)、
MBO性悪説に立つものでは全くありませんが、
一部の方々から悪鬼の如く批判されてるのも承知済み。
 
 ただね、
特に外国人投資家の方とお話する際によく耳にするのは、

 「MBOなんてまだ可愛いよぉ」、と(笑)。

 本日のツボは、
そのあたりについて軽く一言二言。


●もう今は昔、
2007(平成19)年9月初頭、
経産省からMBO指針なるモノが公表されましたね。

 これが、
また何で経産省から公表されるに至ったのかとか、
その舞台裏を説明するのも面白いかもしれんが、
本日は涙を呑んでパス。

 まぁ、
それはいいとして、
本日のツボとの関係で言うと、
このMBO指針の中で、
特に外国人投資家の認識と大きく齟齬し得る点があった。

 それは何かというと、
MBOと上場子会社の非公開化取引とを、
ほぼ同列視するかのようにも読める記載があった点。

 MBOも上場子会社の非公開化取引も、
TOB+スクイーズアウトという二段階買収を、
そのスキームの中核とするわけで、
まぁ似てる部分も多々あるわけね。

 ただ、
特に上場子会社の非公開化取引については、
既に親会社がTOBの対象となる上場子会社のマジョリティを握っているわけで、
仮にTOB期間を30営業日以上設定するなどしても、
対抗TOBの出現など非現実的ではないのか?、と。
 また、
TOBへの意見表明をする上場子会社の取締役会の構成員=取締役ってのは、
単独の裁量でその選任・再任の可否を左右できる親会社からの影響を、
モロに受けやすいのではないか?、と。
 そんな批判が、
その当否はともかくとして、
外国人投資家を中心に根強くあったし今もあるんですよね。

 特に、
日本の会社法においては、
支配株主の責任法理というのが未だ認められていないし、
加えてMBO指針の公表後も、
当初予想されていた割には、
独立委員会の設置とかフェアネス・オピニオンの取得とかも、
余りというか殆ど普及が進まなかった。
 これらの点も、
外国人投資家をかなり苛立たせたみたいなのね。

 ちなみに、
独立委員会の設置やフェアネス・オピニオンの取得が普及しなかった背景については、
つまみ食いはダメ?」というM&Aのツボを読んでいただければ。

 
●そんな中で、
おそらく一つのヒントとなったと想像されるのが、
2009(平成21)年8月下旬に施行された、
第三者割当の新東証ルール。

 この中で、
一定の場合には、
経営者から独立した者から、
割当の必要性・相当性に関する意見を入手することが要求されるようになった。

 で、
このルールが、
実務的にも大きな混乱なく回り出したことに安心してか、
東証は2010(平成22)年6月末に新たなルールを施行したのですね。

 それが、
本日のメインテーマ(ようやく…)たる、
支配株主による権限濫用を防止するための新東証ルール。

 これはどんなのかというと、
①上場会社が支配株主との間で一定の重要取引等を行う場合、
②当該上場会社は、支配株主と利害関係のない者から、
③当該取引等が少数株主にとって不利益なモノでないことに関する意見を入手せよ、と。

 で、
ここでいう①の取引の典型例は、
まさに本日お話している親会社による上場子会社の非公開化取引なのですね。

 それから、
②の「支配株主と利害関係のない者」ってのは、
それこそ独立委員会とか後は独立役員さんが典型。 
 

●このルール、
その導入当初は、
「また一つ手続きが増えたか」、と、
そんな程度に受け止める向きも一部あったようですが、
実際にこのルールで実務が回り出してみると、
かなり効いてる感というか相応のインパクトが実務上も見てとれるような。

 特に独立委員会まで設置しない案件とかであっても、
独立役員から「少数株主にとって不利益でない」との意見をもらわなきゃならんわけで、
特にTOB価格の公正性を中心として、
独立役員による鋭いツッコミや真剣・真摯な検討が見られる場合が少なくないよう。

 これには、
近時の株式買取請求の増加に代表される、
少数株主の権利意識の高まりが影響していることはもちろんですが、
それ以上に大きいのかもしれないなぁとヨコで見てて思うのは、
当該取引に関する公正性の検討において、
個人として明確な役割・位置づけが付与されるとともに、
その旨が個人名とともに大きくプレスに出ちゃうことなんじゃないかなぁ、とか。

 もちろん、
明後日の方向に行かれてしまう方も無くは無いですし、
そうなると案件を進める立場としてはホントに激しく困っちゃうんですけど(爆)、
それでも真剣・真摯な独立役員さん達を見てると、
その実態をもっと外の人にも知ってもらいたいなぁ、と、
ちょっとエールを送ってみたくなったりとか。

 ただ、
敢えて一つ言わせてもらえると、
得てして独立委員会よりも独立役員個人の方が、
より保守的な態度を取りがちじゃないのかなぁ、という感覚はあって、
多少面倒でも独立委員会を設置した方が、
結果としてはスムーズに行くんじゃないかなぁ、と思うこともしばしば。


●ちょっととりとめないけど、
一応、本日のツボはここまで、と。

 最近、
宮城谷ブームが再来してまして、
ブログ更新が滞るかも…。
 いや、
もちろん頑張りますけどね。。。


(2011年10月11日記)
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